
ごあいさつ
みなさま初めまして。たむら歯科・こども矯正歯科 院長の田村光正と申します。
当院では、お子さまとお母さまのお悩みに寄り添い、ご納得いただいた上で治療を進められるよう、丁寧な説明を大切にしています。近年、むし歯になるお子さまは減少していますが、柔らかい食事や加工食品の増加などにより、顎が小さく歯がしっかり並ばないお子さまが非常に増えています。
そうならないために、呼吸や睡眠にも良い影響をもたらす小児矯正(顎顔面矯正)や、0歳から始める予防歯科を通して、お子さまとご家族を支援できる歯科医院であり続けたいと考えています。当院はお子さま連れのお母さまも安心して通院できるよう、キッズルームを設置しました。また、お子さまが自ら通いたいと思えるよう、『動物園』や『公園』のような歯科医院づくりにこだわり、シンボルとなる大きなキリンや室内遊具を設置しています。
現在、歯並びでお悩みの方や治療を受けようか検討されている方向けに、当院や私の治療方針についてより深く知っていただくため、自己紹介のページを作成しました。少し長くなりますが、ご覧いただけると幸いです。
野球少年から歯科医師の道へ
私は小さいころから父とよくキャッチボールをしたり、プロ野球観戦に連れて行ってもらい、将来の夢はプロ野球選手と書いていた時期がありました。中学では念願の野球部に入部し、毎日限界まで走って練習に励みました。そのおかげで、長時間の診療でも集中力を切らさず患者さまと向き合うことができています。
実家の歯科医院で歯科衛生士さんに歯石を取ってもらっている時、隣の診療室で父が患者さまのお悩みを親身に聞き、それに対応することで患者さまからとても感謝されている様子を間近で見ました。その姿を見て、歯科医師という職業をとても魅力的に感じました。
小さいころからプラモデルを作ることや人と話すことが大好きでしたので、手先の細かい作業や人と多く接する歯科医師を目指したいと思うようになりました。中学・高校時代には、年の離れた姪や甥が家に遊びに来て一緒に食事をすることが多く、食後の歯磨きは私が担当していました。同じ年齢のお子さまでも家庭環境や食生活が異なることで、むし歯の数や顎の大きさといったお口の環境が大きく違うことに不思議さを感じ、小児歯科に興味を持ち始めました。

小児歯科がより好きになった海外研修

歯科大学に入学してからは、その体験もあって小児歯科の勉強に励みました。その甲斐もあり、卒業時には「小児歯科最優秀学生賞」をいただきました。
大学5年生の時には、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のExchange Programに参加し、小児歯科をはじめ各科の教授から講義を受け、教科書には載っていない最新の知見にも触れることができ、非常に貴重な経験となりました。
小児歯科の講義では、アメリカの歯科大学65校中40校で採用されている、むし歯リスクを評価し、その管理方法である「CAMBRA」について学び、強く関心を持つようになりました。当時の小児歯科教授が語るCAMBRAへの熱い思いと、小児歯科に人生をかける姿がとても印象的でした。
日本のセミナーを受講することももちろん大切ですが、海外の歯科医師と定期的に連絡を取り合い、様々な角度から小児歯科や小児矯正をブラッシュアップしていくことの重要性も学びました。現在も年に数回、UCLAで出会った歯科医師たちと連絡を取り合い、最新の小児歯科治療について議論することがあります。
口呼吸の苦しみから解放された大学時代
中学生の頃から鼻づまりに悩まされ、年中口呼吸で寝ても熟睡感がありませんでした。 大学時代に地元の耳鼻咽喉科を受診したところ、「鼻中隔湾曲症」と診断されました。
その主治医は、これまでの私の悩みや苦しみをとても親身に聞いてくださり、どう解決するかを当時大学生だった私にも分かるように、メリット・デメリットを含めていくつかの治療方法を丁寧に説明してくださり、安心して治療に臨むことができました。
結果、その先生を信頼し、内視鏡による手術を受けました。術後2日間は痛みや倦怠感でベッドで寝たきりとなり大変でしたが、しっかり鼻が通るようになり、口を閉じて寝られるようになりました。それだけで毎日が大きく変わりました。
起床時の口の渇きが改善し、熟睡できるようになり、口呼吸から鼻呼吸へ変わったことで風邪もひきにくくなりました。普段の生活を快適に過ごす上で、鼻呼吸がどれほど重要かを身をもって実感しました。これが後に、当院の基盤となる顎顔面矯正へとつながっていきます。
いろんな角度から矯正を学んだ研修医時代
大学卒業後は、地元滋賀県で地域医療に少しでも貢献したいという思いから、滋賀医科大学口腔外科学講座に入局しました。 そこで糖尿病や高血圧など既往歴のある患者さまに安心して治療を受けていただくための医科歯科連携や、舌癌・歯肉癌などの腫瘍治療、親知らずの抜歯などに携わりました。
中でも顎変形症の患者さまに対する手術の入院管理や手術アシスタントを担当する機会が多くありました。

これは一般的な矯正治療では対応できない骨格を持つ患者さまに行う手術で、手術前に2年ほど矯正治療が必要で、手術後も2~3週間の入院が必要です。また、上顎の手術は大量出血のリスクがあるため、自分の血液を採血して輸血用に保存します。術後は上下の歯を固定するため食事ができず、栄養ドリンクや点滴で過ごし、顔がサッカーボールほど腫れるので、手術部位からチューブを通して腫れを軽減させます。
歯並びはもちろん大切ですが、こうして骨格の問題を大人になってから改善しようとすると、時間的・体力的・金銭的負担が非常に大きくなります。それをお子さまのうちに予防できれば、患者さまにとってどれほど素晴らしいことかと強く思いました。
研修医時代には、成人の睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置(OA)の有用性についての研究にも携わりました。日本人は顔の前後径が短い人種で、お子さまから成人まで睡眠呼吸障害に悩む方が多く、学校や仕事に支障をきたすこともあります。医科で検査を行い、歯科でマウスピースを作製したり、小児期に顎顔面矯正を行うことで症状が改善することを知り、ますます顎顔面矯正を学びたいという思いが強まりました。
この研究を通して滋賀医科大学精神医学講座 特任教授の角谷教授にも大変お世話になり、そのご縁で今も歯科医師でありながら滋賀医科大学精神医学講座に籍を置き、睡眠や呼吸について学び続けています。
歯科医師になってより実感した
小児歯科・予防歯科の大切さ
研修医修了後は、草津市のかがやき歯科クリニックで勤務しました。むし歯や歯周病、詰め物・被せ物、インプラント、入れ歯まで幅広く治療し、痛みや負担を少なく高い水準の治療を提供できるよう、大阪や東京で毎月セミナーを受講し、技術の研鑽に励みました。説明力やコミュニケーション力を高めるセミナーにも参加し、患者さまに分かりやすくお伝えできるよう努めました。
しかし、むし歯の治療が終わっても歯並びや食習慣によって再治療が必要になることを多く経験しました。再治療を繰り返すうちに歯が弱くなり、最終的には抜歯が必要になるケースもありました。そうならないためにも、むし歯や歯周病が進行しない生活習慣・予防、歯並びが非常に重要で、その根本にはお子さまの頃の食生活や生活習慣、教育環境があります。お子さまの頃に通う歯科医院には非常に大きな役割があると感じました。
また、妊婦歯科検診から情報提供を丁寧に行うことで、出生前から予防教育が始まり、生後7か月に歯が生えてくる頃には、お母さまが赤ちゃんのお口にしっかり向き合い、安心してケアできるようになりました。

お子さまの頃の嫌な記憶はトラウマになり、一生心に残ることが多いものです。
特に歯医者での押さえつけられての治療や痛い麻酔、独特な匂いで歯医者嫌いになる方は多いと思います。家が歯科医院だった私でさえ、小さい頃は歯の治療が好きではありませんでした。
しかし、かがやき歯科クリニックに来るお子さまたちは違いました。独特な匂いがしないよう工夫され、大きなキッズルームや遊具があり、治療の前に練習を行い、笑気鎮静法でお子さまを押さえつけることなく治療していました。その結果「痛くない!」だけでなく「怖くない!」歯医者さんになり、他の歯医者には行きたがらなかったお子さまたちが自ら通ってくれるようになったのです。
当院でもこうした取り組みを通じて「泣きの予防」に力を入れ、お子さまから「行きたい!」と言ってもらえる歯科医院を目指しています。
また、忙しい中やっと歯医者に連れてきたのに「もっと歯磨きをしてください」と言われて辛い思いをしたお母さまもおられるのではないでしょうか。育児や家事に追われる日常の中で、一番頑張っておられるのはお母さまです。まずはその頑張りを認め、その上で歯磨きの仕方などをお伝えする「ママほめ」を大切にしています。
原因からアプローチする小児矯正・顎顔面矯正
近年、むし歯は減少傾向にある一方、柔らかい食事や加工食品の増加で顎が小さく、歯並びが乱れたり睡眠呼吸障害を抱えるお子さまが増えています。
歯並びが乱れる原因は主に以下の3つです。
- ①骨格・歯の問題:上あごの成長不足や歯のサイズが大きい
- ②癖の問題:指しゃぶりや唇を噛むなどの癖
- ③機能の問題:舌の使い方や呼吸の仕方

①の骨格の問題は睡眠や呼吸にも影響します。上あごが成長する5〜8歳に顎顔面矯正を開始することで、骨格の問題を改善し、歯並びだけでなく睡眠・呼吸にも良い効果をもたらします。将来の手術や抜歯を伴う矯正のリスクも減らせます。
そのため、顎顔面矯正の症例数が関西でもトップクラスのかがやき歯科クリニックで学ぶため就職し、その後セミナーを受講しながら毎年延べ800人を超える顎顔面矯正患者さまを担当しました。
また、②や③にはプレオルソや口腔筋機能療法(MFT)を併用し、後戻りの少ない長期的に良い歯並びを維持できる治療を行いました。お子さまの歯並びに合わせて、痛みや負担を少なくする治療計画を立て、ご提案します。そして一人でも多くのお子さまが小児矯正・予防歯科を通して毎日いきいきとした表情で元気に過ごせるよう尽力して参ります。
小児矯正は人生で一度きりの大切な治療です。その治療に関わらせていただける日が来ることを、スタッフ一同心より願っております。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
経歴
- 滋賀県大津市生まれ
- 朝日大学歯学部卒業
(在学中カリフォルニア大学ロサンゼルス校歯学部 短期留学)
(卒業時 日本小児歯科学会学部学生優秀賞 受賞) - 滋賀医科大学歯科口腔外科学講座 入局
- 草津市 医療法人 かがやき歯科クリニック勤務
- 第12回睡眠呼吸フォーラムで講演
所属学会
小児矯正・成人矯正 受講歴
- 関西顎顔面矯正勉強会
- 顎顔面矯正 ベーシックコース
- 顎顔面矯正 アドバンスコース
- 顎顔面矯正 FKOセミナー
- 顎顔面矯正 外科矯正セミナー
- プレオルソ ベーシックコース
- プレオルソ アドバンスコース
- CiAO ベーシックコース
- DABS ベーシックコース
インプラント 受講歴
- 心斎橋インプラント塾
- ILSC 即時荷重研究会
- Osstem OIC Master Course (Basic)
- Osstem OIC Master Course (Prosthetics)
- Osstem OIC Master Course (Surgery)
- デンサーバーセミナー
セラミック修復・審美歯科 受講歴
- IOS Master Course
- CLINICAL DENTISTRY TRAINING COURSE (CDTC)
その他 受講歴
- ほめ達 2級取得!
- CEセミナー ベーシックコース